2003年秋の特集 - オリーヴ・オイル -

オリーヴの収穫すっかり日本でもすっかりお馴染みになったオリーヴ・オイル。ぶどうの収穫が一段落した10月頃からオリーヴの収穫が始まります。

今回は、調理にはたまたドレッシングにそして野菜などのオイル漬けなど、イタリア料理にはなくてはならないオリーヴ・オイルにスポットを当ててみました。

オリーヴ・オイルは、北に位置するピエモンテ州とヴァッレ・ダオスタ州以外のほぼ全イタリアで生産されており、特にトスカーナ州はワインと並んで良質なオリーヴ・オイルを生産する地域としても有名です。
このトスカーナ州の中でも、インプルネータ(Impruneta)やルッカ(Lucca)キャンティ・クラシコ(Chianti Classico)の地域が特に有名です。

オリーヴ・オイルの精製

オリーヴ・オイルの精製方法は簡単にいってしまえば、収穫してつぶして絞るだけです。
発酵や熟成などの手間がない分だけワインより簡単に作ることが出来ますが、その分だけ材料となるオリーヴの実にオイルの品質が左右されます。

オリーヴの種類

オリーヴの実によって品質が変わるだけではなく、味わいも変わります。
主なトスカーナ州で栽培されているオリーヴの種類は

  • フラントイオ(Frantoio)
  • レッチーノ(Leccino)
  • モライオーロ(Molaiolo)
  • ペンドリーノ(Pendolino)
  • マウリーノ(Maurino)

の5種類が主要品種となっています。
トスカーナ州の一般的なオリーヴ・オイルはフラントイオ種を多く使います。一方ルッカではマウリーノ種が多く、アレッツォではレッチーノ種が多く使われます。このようにしてその地域、もしくはその生産者の味わいが造られるのです。

収穫

オリーヴの実は10月の中旬から11月の初旬にかけて収穫されます。

※一般的に10月中旬以降にとれたオリーヴを使った実が成熟しきっていないため、草の汁っぽい苦味の強いものになり、11月から12月中旬にとれたものを使うと香りが高くなり、12月中旬以降にとれたものを使うと種に栄養が行ってしまいオイルに癖が出ないため、オリーヴの癖が少なくなり甘味の印象が強くなる、オイルというよりも油に近い味わいのものになリます。

収穫は手のひらサイズの熊手で、櫛で梳かす要領でオリーヴの実を落としていきます。地面には使い古しのパラシュートを敷いて、オリーヴをこの上に落とします。

※このパラシュートは耐久性がありオリーヴの実を集めるのにちょうど良いサイズで、昔からの伝統の一つだそうです。

精製

収穫されたオリーヴの実は、専用の精製所に運び込まれます。通常は共同の精製所や専門の業者に頼みます。
ここではしっかりと畑ごとや生産者ごとに収穫されたオリーヴの身を選別されます。

精製の過程は大きく分けて7工程です。

計量→洗浄→すり潰し→練りこみ→圧搾(抽出)→水分とオイルの分離→フィルター

の順で進められ、最後に瓶詰めされて出来上がりです。


それではそれぞれの工程です。

収穫されたオリーヴの実1. 計量

収穫されたオリーヴの重量を測ります。


オリーヴの洗浄2. 洗浄
茎や葉のついた実を水で荒い流し、ベルトコンベアの途中の専用の装置で余計な枝や葉を落としていきます。


オリーヴのすり潰し3. すり潰し

通常種ごとすり潰します。ステンレスの歯ですり潰すところと大きな石でつぶすところがあります。
現在ではほぼ全てがステンレスの歯でつぶされます。
写真は伝統的な石での作業


オリーヴの練りこみ4. 練りこみ
ペースト状にされたオリーヴの実を長さ10メートルほどもあるスクリューで20~30分かけて練りこみます。
この作業はオリーヴを無理なく抽出するために行わるため、オリーヴ・ペーストの表面に油が浮いてくるまで行われます。


オイルの抽出5. 圧搾(抽出)
充分に練られたペーストは鉛筆型の大きな遠心分離機に押し込まれていきます。
ここでだいたいの油を抽出します。粕と水は別の場所に排出されていきます。このとき水の中にまだオイル分が残っているので、この水分は更に遠心分離機にかけられ完全にオイル分を分離させられます。


オイルと水の分離6. 分離
分離したオイルはさら遠心分離機にかけられます。ここでオイルの出来上がりです。


絞りたてオイル7. フィルター

栽培業者次第となります。フィルターをかけるところもあれば、大きなタンクで休ませて上澄みだけを利用するところ、まったく行わないとこと様々です。だいたいのところは少し休ませて上澄みを利用するようです。

絞りたてのオイル

オリーヴ・オイルの種類

オリーヴ・オイルには大きく分けて3種類のタイプがあります。

  1. Olio di Oliva Extravergine(オリオ・ディ・オリーヴァ・エキストラヴェルジーネ)
  2. Olio di Oliva(オリオ・ディ・オリーヴァ)
  3. Olio di sansa di Oliva(オリオ・ディ・サンサ・ディ・オリーヴァ)

1番はオリーヴを絞っただけのオイルで3つの中でも酸度(オレイン酸)が一番低く(1%以下)緑色で少し濁った感じがあり個性が強くなっています。
2番は1番からさらに精製したもので1番より酸度(オレイン酸)に許容範囲が高く(1.5%以下)なっています。また、色も透明感が強くなります。
3番は1番を抽出したオリーヴの粕に水を加えさらに搾り取ったものです。

通常イタリアで利用されるのは、エキストラ・ヴェルジーネです。でも、最近ではオリーヴ・オイル以外のオイルの利用なども増えているようです。

オリーヴ・オイルのテースティング

オリーヴ・オイルにもワインのようにテースティングがあり、専用のテースティング・グラスもあるほどです。
ないない場合は通常のプラスチック・コップより一回り小さい物を使ったりします。

トスカーナ州の特徴は、香りが高く草木の香りやアーティーチョークのような野菜の香りが強く、味わいにも青々とした野菜やアーモンドのようなナッツの味わいとピリッとした辛味です。

テースティングはとワインの場合と同様に

  1. 色合いなどの視覚
  2. 香り
  3. 味わい

です。
また、「酸素のダメージをどれくらい受けているか」も、テースティングではチェックします。

オリーヴ・オイルのテースティングテースティング方法は、グラスを片方の手でしっかりと握り、もう片方でふたをしてゆっくりと手の中で温めます。1分ほどゆっくりとグラスを暖めながら回して、ふたをしている手のひらをそっとどかして香りを嗅ぎ取ります。
その後、ほんの少しだけを口中に入れて満遍なく口の中に広がるように伸ばしていきます。
そして空気と触れさせ更に香りをたたせるために

口の脇から空気を「ズスー、ズスー」と吸い込みます。
口の中の香りを確認したらオイルを飲み込み口の奥で感じる味わいと、残り香を確認します。
主な肯定的な言葉は“新鮮な草木”、“辛口”、“熟したトマト”、“アーモンド”、“リンゴ”、“乾燥フルーツ”、“苦味”などです。
逆に否定的な言葉は“酸化した”、“かび臭い”、“火が入ってしまっている”、“酢が入ってしまっている”、“油成分が強すぎる”、“草木をすり潰したような”、“過熟したメロンやかぼちゃの香り”“苦い”などです。

オリーヴ・オイルは色合いからだけでは酸化しているかどうかは分かりません。
時間がたって、採れたてのものに比べて黄色いものでも、香りや味わいは強く際立っているものもあります。

オリーヴ・オイルの保存

伝統的なオリーヴ・オイル保管庫オリーヴ・オイルは極端な寒さと雑菌を運んでくる虫達がとても苦手です。

理想的な保存場所とは

  • 温度が14度から20度くらい
  • 光の入らないところ
  • 蓋をして虫が入らないようする

こうして保管すれば収穫されてから2年間くらいは美味しくつかえますよ!

オリーヴ・オイルの使い分け

イタリアで販売されているオリーヴ・オイルのほとんどがエキストラ・ヴェルジーネです。

大体の人がお料理用には廉価のエキストラ・ヴェルジーネを使います。
11月中旬頃からは、とれたてのまだ緑に濁ったオリーヴ・オイルの5リットル瓶などが並び始めます。このようにとれたてのオイルはサラダや料理(パスタや肉、魚料理)の仕上げにだけ使います。このようにオイルを使い分けるんですね。

お土産などでオリーヴ・オイルを考えていらっしゃる方は500ml程の新鮮なものを、「火は通さず、サラダやお皿に持ったパスタなどに数的たらして使ってね!」なんていうアドバイスをつけてあげると分かりやすいと思いますよ。

トスカーナ州のオリーヴ・オイルとどんな料理の相性が良いかというと、肉のグリル、パンにトマトと乗せたブルスケッタ、豆をふんだんに使ったミネストローネに一振り、ローストビーフに添えるグリーン・ソースなどに使うとより味が引き立ちます。

フィレンツェのオリーヴ・オイル、オリーヴ・グッズ専門店

La Bottega dell'Olio(ラ・ボッテガ・デル・オリオ)La Bottega dell'Olio
(ラ・ボッテガ・デル・オリオ)

住所
Piazza del Limbo,2r
TEL/FAX
055-2670468

中心からポンテ・ヴェッキオ(ヴェッキオ橋)方面に進み、橋に出る手前の路地を右に入って約150メートルいったところの小さな広場に面しています。
収穫後の冬から春先にかけてはイタリア全土から集められた約30種類のエキストラヴェルジーネ・オイルが店内に並びます。
オイルのほかにオリーヴの木から作られる民芸品やアンチョビーやバジリコ・ペーストなどの瓶詰め類も充実しています。

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