四十五通り目
Via Porta Rossa e Piazza Davanzati
(ポルタ・ロッサ通りとダヴァンザーティ広場)

賑やかな2つの通りVia Calzaiuoli(カルツァイウォーリ通り)とVia Tornabuoni(トルナブォーニ通り)をつなぐ、小さいながら歴史的建物が多く残る重要な通りです。

ポルタ・ロッサ通り

Via Porta Rossa

Via Porta Rossa e Piazza Davanzati

この通りには、現Via Parione(パリオーネ通り)にあった工房で生産されたレンガ造りの小さな門がありました。

漆喰も塗られず赤いレンガはむきだし、扉は赤く塗られた「赤い門・扉=Porta Rossa」がそのまま通りの名前として残っています。

では早速、人通りの多いカルツァイウォーリ通りから進んでいきましょう。

革製品やお土産になりそうな小物を売っている屋台が立ち並ぶMercato Nuovo(新市場)を左手に見たこの辺りは、外観が新しい建物とショップが立ち並んでいます。

イタリアの帽子として有名なBorsalino(ボルサリーノ)。

フィレンツェ市内に2店舗あるうちの1店舗がここにあります。
1857年北イタリアのAlessandria(アレッサンドリア)で創業されたボルサリーノの帽子は、紳士ぶりを発揮するには必須のアイテム。

映画「ボルサリーノ」(1970年製作)に登場する二人の男、アラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドが格好よく被っているのがタイトルにもなっているここの帽子です。

フェルト帽は創業当時からある定番の品。
紳士・婦人用の帽子だけでなく、紳士服やヘルメット、オーデコロンも手掛けています。

これから暑くなる夏にかけては、パナマ帽が紳士淑女ぶりに花を添えてくれるでしょう。

「Borsalino」(ボルサリーノ)

住所
Via Porta Rossa, 40
TEL
055-218275
営業時間
9:30~19:30
定休日
日曜、祝日

LinkIconBorsalino のホームページへ

ボルサリーノ

Via Pelliceria(ペッリチェリア通り)と交わる所から先は一気に中世の時代へとタイムスリップさせてくれる建物が並んでいます。

ここでぜひ訪れて頂きたいのが、Piazza Davanzati(ダヴァンザーティ広場)に面しているMuseo di Palazzo Davanzati(ダヴァンザーティ宮:フィレンツェ中世邸宅博物館)。

1300年代の建物で、当時はDavizzi家(ダヴィッツィ)が所有し、その後1516年Bartolini家(バルトリーニ)、1578年にDavanzati家(ダヴァンザーティ)の手に渡り、1838年ダヴァンザーティ家最後の当主Carlo氏(カルロ)が自殺をするまで一族が所有していました。

約250年間のダヴァンザーティ家の時代、建物正面に紋章と最上階にロッジャ(テラス)が増築され一族が去っても建物には彼らの名前が残されています。

1800年後半にこの辺りで行われた建物の解体から逃れたダヴァンザーティ宮は、1904年骨董商のElisa Volpiさん(エリーザ・ヴォルピ)に買い取られ、1300年代の趣を復活すべく修復作業が行われました。

1910年プライベートの「フィレンツェ中世邸宅博物館」として一般公開され、1951年には国の所有、1990年後半からは大々的に修復作業が行われ2005年に終了し現在に至っています。

博物館内の穴博物館の中に入ったら、まずは上を見上げてみて下さい。

入口の上に1つ、両脇の扉の上にも四角い穴がそれぞれ開いています。


さて、これは何のための穴なんでしょうか?
正解は、

「家に入ってくる人を1階(日本の2階)から見張り、危険な人物にはこの穴から銃を向けたり熱い液体(オリーヴ・オイルなど)を垂らして侵入を防ぐ穴」
そう、セキュリティーシステムになっているのです。

中庭には、馬をつなげる輪っかやプライベートの井戸、井戸の水を各階に運ぶための滑車跡もあります。
1300年代、かなり豪華で裕福な暮らしぶりをしていたことが分かります。

1階部分の穴1階(日本の2階)に上がると広いサロンがあります。

サロンの床の色が違う部分は、先程の穴を塞いでいる蓋です。

サロンの隣りの小さな部屋には18~20世紀の刺繍道具が展示されています。


オウムの間その隣りは建物内で一番有名な部屋Sala dei Pappagalli(オウムの間)。

壁はタペストリーに似せて描かれた1300年代後半のフレスコ画で一面覆われ、14~15世紀の陶器コレクションや16世紀の各調度品が展示されています。


孔雀の間途中、中世時代のトイレを見ながらルートにそって進むとオウムの間同様、一面フレスコ画で覆われた寝室Sala dei Pavoni(孔雀の間)へとたどり着きます。
孔雀はフィレンツェの有力一族の紋章と共に描かれています。

中央にあるのは1500年代中頃にトスカーナで作られたベットと17世紀にロンバルディアで作られた赤ちゃん用ベット。

これだけの孔雀に囲まれて寝ると、夢にまで孔雀が出てきそうな感じです。

一般公開されているのはこの階まで。
上の階を見学したい場合には、事前予約をすれば10:00、11:00、12:00に見学が可能です。

「Museo di Palazzo Davanzati」
(ダヴァンザーティ宮:フィレンツェ中世邸宅博物館)

住所
Via Porta Rossa, 13
TEL
055-2388610
予約TEL
055-294883
開館時間
火~土曜 8:15~13:50
第1、3日曜 8:15~13:50 第2、4月曜 8:15~13:50
閉館日
第2、4日曜 第1、3、5月曜、1月1日、5月1日、12月25日
料金
無料

LinkIconFirenze Musei のホームページへ

フィレンツェ中世邸宅博物館

ダヴァンツァーティ広場

ファレージの塔

フィレンツェ中世邸宅博物館の前、ほぼ駐車場になっているPiazza Davanzati(ダヴァンザーティ広場)沿いにはTorre dei Foresi(フォレージの塔)があります。

13~14世紀に繁栄したグエルフィ党のForesi(フォレージ)一族によって建てられました。
ギベッリーニ党によって一部壊されましたが、中世の様子を残す塔として今もなお残っています。

右側には塔と同じような造りの建物があり、住居として使用されていました。

乱世を表すかのように両方共、堅固な造りになっています。

19番地には、赤い扉と1階(日本の2階)より上の部分が通り張り出した建物があります。

今は分かりにくいですが、当初ここにもTorre dei Monaldi(モナルディの塔:又はTorre della Rognosa:ロニョーザの塔)があり、1200年代のギベッリーニ党の一族、Monaldi(モナルディ)家の所有でした。

後に建てられた建物に吸収され、建物を所有した2つの一族、Bartolini(バルトリーニ)家とTorrigiani(トッリジャーニ)家の名前がついた建物として残っています。
現在は通りの名前と同じ「Porta Rossa」(ポルタ・ロッサ)というホテルになっています。

1386年には「ポルタ・ロッサ」と同じ場所に宿があったと言われているので、偶然なのかはたまたこの場所の運命なのか・・・。

「Hotel Porta Rossa」(ホテル・ポルタ・ロッサ)

住所
Via Porta Rossa, 19
TEL
055-287551

LinkIconHotel Porta Rossa のホームページへ

※2009年、年内は改築工事のため閉まっています、2010年にリニューアルオープン(予定)

Hotel Porta Rossa

ホテルを過ぎると、趣ある看板「Libreria Bruno Baccani」を掲げたショップがあります。

ここはEsercisi Storici Fiorentini「フィレンツェの歴史ある店」にも登録されている、1875年に創業し1980年までBaccani家(バッカーニ)が経営していた本屋兼文具雑貨屋でした。

Antica Libreria Baccani現在は違う人達に経営は移り、ヨーロッパらしいメルヘンチックなカードやフィレンツェの模様がデザインされたレターセット、犬や猫をモチーフにした雑貨が並んでいます。

「Antica Libreria Baccani」
(アンティカ・リブレリア・バッカーニ)

住所
Via Porta Rossa, 99R
TEL
055-215448
営業時間
10:30~14:30 15:00~19:00
定休日
月曜午前、日曜

古い建物が立ち並ぶこの通りは、セレクトショップやASPESI(アスペジ)とVictory(ヴィクトリー)などファッション関係のショップが多いのも特徴です。

「ASPESI」(アスペジ)

住所
Via Porta Rossa, 85R
TEL
055-287987
営業時間
月曜 15:00~19:00 / 火曜~土曜 10:00~14:00、15:00~19:00

※毎月最終日曜は営業 定休日:日曜、終日

アスペジ

ショッピングと古い建物、両方を楽しみながら歩いてみて下さい。
2009年6月 宮崎

指差しながら会話する

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