第六十五通り目 Borgo San Frediano
(ボルゴ・サン・フレディアーノ

フィレンツェでOltrano(オルトラーノ:アルノの向こう側)と呼ばれるに位置する道で、以前はたくさんの職人工房がありこの地域の独特な言葉が存在していたエリアです。
町の中心からPorta San Frediano(サン・フレディアーノ門)を結ぶ、下町っぽさを残る通りを紹介します。

「Viaで知るフィレンツェ」に度々登場する通り名Borgo(ボルゴ)。
今回のボルゴ・サン・フレディアーノは、1170年代にフィレンツェの町を取り囲んでいた壁の外側にあったためボルゴと名付けられました。
サン・フレディアーノは、6世紀のルッカの司教サン・フレディアーノに奉献された教会がこの通りとPiazza Carmine(カルミネ広場)にあったことに由来します。
10世紀少し前に建築され、残念ながら現在は残っておりません。

では、早速サン・フレディアーノ門を目指して通りを進んでいきましょう。

ボルゴ・サン・フレディアーノ

オルトラーノ

Borgo San Frediano (ボルゴ・サン・フレディアーノ)

同行通訳市内、郊外への同行、オーダーメード店でのショッピングの通訳、 フィレンツェ・シエナの美術館ガイドなどをいたします。

買い物だけでなく、美術の専門ガイドなど、自分達だけのツアーでフィレンツェの町をお楽しみ下さい。
詳しくは下のリンクより。

LinkIconフィレンツェ同行通訳・コーディネート

Vincent Croce(ヴィンチェント・クローチェ)Via dei Serragli(セッラ―リ通り)との角には、洋服のセレクトショップVincent Croce(ヴィンチェント・クローチェ)があります。

オリジナリティー溢れるブランド5~6種類を扱っており、カジュアル・エレガントにも着られる品々が揃っています。

ここの魅力は、お値段。
ブランドのわりには高すぎず、お買い得商品に出会える確率の高いお店です。
Cluaudio(クラウディオ)さんに相談しながら、トータルコーディネイトするのも楽しいですね。

「Vincent Croce」(ヴィンチェント・クローチェ)

住所
Borgo San Frediano, 1r
TEL
055-295129
営業時間
10:00~19:30
定休日
日曜

壁と一体化した小さな扉ヴィンチェント・クローチェの少し先には、壁と一体化した小さな扉があります。

フィレンツェ市内でよく見かけるこういった小さな扉。
建物の隠れた空間に連れて行ってくれる魔法の扉みたいですね。


ホテルPalazzo Magnani Feroni(パラッツォ・マニャーニ・フェローニ)魔法の扉がある大きな建物は、全室サロン付きスイートタイプのホテルPalazzo Magnani Feroni(パラッツォ・マニャーニ・フェローニ)。

1428年にはすでに存在し、サン・フレディアーノ地区の重要且つ立派な建物としてそれ以後500年以上の歴史がある建物です。
1770年にFeroni(フェローニ)侯爵一族が所有、その後Magnani(マニャーニ)一族の手に渡り、両家の名は建物の名前として残りました。

一歩建物の中に足を踏み入れると、そこはホテルというより美術館のような空間が広がります。
数百年前の数々の芸術品がインテリアとしてごく普通にある雰囲気は歴史あるフィレンツェらしく、まるでルネッサンスの時代を感じさせてくれているようです。

宿泊者のみ使用可能なテラスからの眺めもここの魅力の1つです。

Palazzo Magnani Feroni(パラッツォ・マニャーニ・フェローニ)

住所
Borgo San Frediano, 5
TEL
055-2399544
ホテル予約


パラッツォ・マニャーニ・フェローニから数軒先に進んだ所に少し薄暗いCD・DVD屋Twisted(ツゥイステッドゥ)があります。

Twisted(ツゥイステッドゥ)気軽に入りやすい雰囲気ではないのですが少し勇気を振り絞って扉を開けると、「あなたは初めての方ですよね?」的視線を浴びることになります。

が、他ではもう扱っていない古いCDやDVDを探したい時にはかなりおすすめの一店です。

最初の視線だけを乗り切れば、あとは店内自由に何時間いても何も言われず、自分のペースで気になる商品を探すことが出来ます。
以前、友人に頼まれたソフィア・ローレン主演の映画「ひまわり」をごく普通のDVDショップで探したのですが扱っておらず。
でもここにはありました。

品揃えはDVDよりCDの方が多く、中古品ではなくきちんとビニールに包まれた状態の新古品のようです。

私が訪れた時お店の人は約30分くらい電話でのお問い合わせに対応していて、話を聞く限り「このお店になく、でもどうしても欲しい物はお取り寄せをしてくれる」ようなのです。
最新の商品を扱っているショップだと結構面倒くさがる事が多いんですよね。
古いイタリア映画が欲しい時には、また寄ってみろうと思います。

「Twisted」(ツゥイステッドゥ)

住所
Borgo San Frediano, 21r
TEL
055-282011
営業時間
9:00~13:00/ 15:30-19:30
定休日
日曜

左側にカルミネ広場が見えたら、今度は通りの右側に注目して下さい。
通りの名前の由来になったサン・フレディアーノ教会の話へ戻りましょう。

この教会は、1783年にトスカーナ大公のPietro Leopoldo(ピエトロ・レオポルド)によって廃止され、教会、修道院共に近くにあるSan Frediano in Cestello(サン・フレディアーノ・イン・チェステッロ)にまとめられました。

、「Maria Maddalena de'Pazzi(マリア・マッダレーナ・デ・パッツィ)が住み、亡くなった」という碑サン・フレディアーノ・イン・チェステッロ教会のボルゴ・サン・フレディアーノ側には、「Maria Maddalena de'Pazzi(マリア・マッダレーナ・デ・パッツィ)が住み、亡くなった」という碑が花輪と共に飾られています。

彼女は、メディチ家と敵対していたフィレンツェの貴族パッツィ家出身の女性で、カルメル会の修道女になった人です。



アトリエ・ジャンニーニ&クワタ

可愛い柄のポストイット

フィレンツェデザインカード昔から工房が多いこのエリア。
工房歴数十年、数百年の所ばかりではありません。
昨年オープンした工房兼ショップもあります。
オーナーは、Giannini(ジャンニーニ)さんと日本人女性桑田さん。


ジャンニーニさんと桑田さんお店の名前はそのままAtelier Giannini & Kuwata(アトリエ・ジャンニーニ&クワタ)です。

装丁、本の修復の職人さん2人が開いたお店で、フィレンツェの伝統柄の紙を張ったノートやアルバム、栞やカードなど彼らの技術が活かれた商品が店内に並んでいます。
フィレンツェの伝統柄やマーブル紙を使った商品は他のショップでもよく見かけますが、ここではあえてフィレンツェらしさだけではなく純粋に可愛く、女の子に好まれそうな柄の紙を利用しているのが特徴です。

お薦めは、小さくてお土産にもピッタリなポストイット。
上司には伝統柄、先輩や同僚や後輩には可愛い柄のものなんていかがでしょうか?
もう1つここならではの商品が、フィレンツェの主要スポットや伝統衣装をモダンにデザインしたカード。

桑田さんがデザインをし、グラフィックデザイナーと共に完成させた超オリジナル商品です。
日本人が職人の町で店を構えて頑張るなんて凄いことですよね。

ぜひぜひ足を伸ばして、彼らの作品を見に行ってみて下さい。
きっと気に入り一品が見つかると思います。

「Atelier Giannini&Kuwata」(アトリエ・ジャンニーニ&クワタ)

住所
Borgo San Frediano, 133r
TEL
055-2399305
営業時間
10:30~13:00/ 14:00-19:00
定休日
日曜

Piazza de'Nerli(ネルリ広場)を左に見ながら更に前へ進むと、右側に何やらチョコレートやお菓子が並ぶお店Dolce Emporio(ドルチェ・エンポリオ)が現れます。

私が訪れたのがちょうどパスクア直前だったこともあり、店内の棚からも天井からも卵の形をしたチョコレートがいくつもありとっても賑やかでした。

ドルチェ・エンポリオカウンターには昔から愛用していそうなガラスのキャンディー入れが並んでいて、レトロ感を醸し出しています。
このお店の創業は1961年なので今年でちょうど創業50周年。

「このガラスのケースは創業当時からずっと使っているんだよ。」

とオーナーのアルフレードさんが教えてくれました。

お菓子の他、ワインやビール、トマト缶やパスタ、ソースやジャムなど選りすぐりの食品もあるので、食べ物好きな方はぜひ覗いてみて下さい。

「Dolce Emporio」(ドルチェ・エンポリオ)

住所
Borgo San Frediano, 128r
TEL
055-2398741
営業時間
8:30~13:00/ 15:30~19:30
定休日
日曜
ホームページ

パスクアーレ・ロマネッリサン・フレディアーノ門まであと少しという所にある立派な入口の建物内を見るとなにやらたくさんの彫像が並んでいます。

ここは、以前大天使ラファエッロ修道院、教会、菜園がありましたが、1845年に修道院が廃止され建物はたばこ工場、その後時を変え兵舎と一般市民の住宅とになりました。
一方教会部分は彫刻工房となり1851年~1887年まで彫刻家Pasquale Romanelli(パスクアーレ・ロマネッリ)が働いていました。

その記念碑が建物に入口右側に飾られています。

ロマネッリ

ロマネッリの工房

現在もこの建物はロマネッリ家がブロンズ、大理石などの彫像を制作する工房兼ギャラリーとして使用しています。

ポンテ・ヴェッキオの真ん中にある彫金家・彫刻家Benvenuto Cellini(ベンヴェヌート・チェッリーニ)の胸像はロマネッリ家のRaffaello(ラッファエッロ)の作品です。

「Romanelli」(ロマネッリ)

住所
Borgo San Frediano, 70
TEL
055-2396662
営業時間
9:30~13:00/ 15:00~19:00
定休日
日曜
ホームページ

サン・フレディアーノ門フィレンツェを囲む7番目の壁にフィレンツェからピサへ向かうとても重要な道にある門として1332~1334年にかけて造られたサン・フレディアーノ門を見あげたらこの通りもおしまいです。

今でも立派にフィレンツェの門として活躍する姿は、この地域の職人さん達の姿と似ている感じもしますね。

2011年5月
宮崎

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ソフィア・ローレン「ひまわり」

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